柳葉魚と書いて、シシャモ。香ばしくて独特な、忘れられない味わい。
“ししゃも”(柳葉魚)は 北海道の太平洋沿岸の一部でしか獲れない、日本固有の貴重な魚です。つまり、“ししゃも”は北海道産しかないのです。
“ししゃも”はサケと同様、川で生まれ、海で育ち、産卵のために川へ戻ります。遡上する川は、鵡川(むかわ)、沙流(さる)川、十勝川、茶路川、庶路川、阿寒川、釧路川などに限られています。
ししゃも漁は、10月上旬から12月上旬に鵡川・厚賀・広尾・白糠(しらぬか)・釧路などで行なわれ、生まれた川に遡上するために沿岸に集まってきた“ししゃも”を獲ります。 一年中でたった2ヶ月弱のみしか漁をしない、とても希少な魚です。
鵡川に遡上するため集まったししゃもは、全国的な知名度と相まって最高級品とされています。
獲れた“ししゃも”は、それぞれ加工業者が独自の方法で塩漬けした後、“よし”と呼ばれる表面が滑らない棒に刺し、すだれ干しにして乾燥させます。天日干しで干物にすることで“ししゃも”の旨みが増します。
頭ごと食べられるので、 小魚特有のカルシウムなどの豊富な栄養素を多く摂取することが出来ます。
残念なことに、最近は北大西洋や北太平洋で獲れたカラフトししゃも(キャペリン)が、“ししゃも”と称されて数多く売られていますが、 学術的、生態的に別種の魚であり、本物の“ししゃも”はまったく別格の味わいです。